こんにちは、そんあじです。
ソウル市内にある博物館に旅行中、留学中色々通っていました。韓国史専攻の私がおすすめするので歴史系の博物館、どうしても近現代史に興味があるのでおすすめに偏りがある点はご了承ください。
また今回は博物館のシステムや展示方法等に言及しているのであって、韓国の歴史内容自体にコメントしているわけでないのでご承知おきください。
◎韓国の博物館は日本と違う?
まずソウル旅行に行ってまで博物館?という方も居ると思いますが、意外とおすすめです。博物館内の展示方法や惹きつけ方については、日本の博物館との違いも感じられます。
おすすめ理由①観覧料が無料
日本の博物館にあまり行かない理由は観覧料がかること。常設展で300円ほどします。
一方、韓国の博物館は観覧料が無料の博物館がかなり多くあります。なのでお出かけついでにふらっと観覧できますし、無料だと入るハードルが低いです。
おすすめ理由②展示の工夫
博物館は貴重なものがただ陳列されているだけという印象をもつ方も多いと思います。
一方、韓国は視覚に訴えるような展示方法や体験型も多いです。音響だったり、光の効果、要約されたアニメ映像やデジタル漫画、巨大写真パネルなどなど…
展示のクライマックスに韓国の国歌が流れる展示方法や、歴史上の人物や展示内容についてメッセージをふせんに書いて壁に貼っていくようなコーナーがある博物館や記念館もありました。
お金も手間も工夫もしているなあという印象です。
おすすめ理由③老若男女問わず
ソウルはもともと人が多いのもありますが、「一人だから」とか「外国人だから」とためらわなくても平気です。また日本語パンフレットなら間違いなくたいてい用意されています。
また堅苦しい雰囲気もあまり無いですし、視覚聴覚効果が色々な博物館でしたら音声ガイドを聞いてじっくり堅苦しく見ないといけない雰囲気もないです。
おすすめ理由④資料の充実さ
パンフレットがこれ無料でいいの?という分厚さで内容盛りだくさん、しかも大体日本語版は用意してあります。
特にすごいのがお子様用パンフレットもあるところも。
パンフレットにシールを貼りながら展示内容と歴史を学ぶものや、絵本のようなカラフルなイラスト豊富なパンフレットなど、感心するものも多いです。
また展示内容に関する紙工作やふせん作りが出来たりするなど、体験工作コーナーを設けている博物館も結構あります。手土産ができるので、お子様にとったら嬉しい思い出になります。大抵は年齢制限もないので大人も出来ますよ。
前置きが長くなりました。やっとソウル市内の博物館を紹介します。
大韓民国歴史博物館
アクセス抜群。世宗大王の銅像がある通り、つまり景福宮の正面の道路に位置します。(多分皆さん何度かは意識せずに博物館のわきを通り過ぎていると思われます。笑)
観覧料も無料なので景福宮に来たついでに寄ってもOK。
展示内容は現代史。植民地時代から朝鮮戦争、そしてソウルオリンピックなどを経て現在の韓国へ。
ここも模型やパネルで当時の雰囲気が再現されていて、その時代に入り込めます。
お子様用パンフレットが充実。
展示内容としては、とげ付き金網と看板で分断されて行き来が出来なくなった分断当初の38度線の様子を再現したコーナーは色々と考えさせられるものがありました。
アクセスは安国駅からか、光化門駅から景福宮方面に向かって歩くかです。
★博物館ツウのおすすめ
屋上に上がってソウルの中心地や景福宮、世宗通りを一望できます。屋上にはベンチも設置されています。激動の歴史展示を見てから、ソウルの街並みを見下ろすと当時からは考えられなかった韓国の発展を一層感じて感慨深いです。
ソウル歴史博物館
朝鮮時代から現代の韓国までをざっと学ぶにはおすすめの、ソウルの基本の博物館。
外に昔の路面電車など野外展示も少しあります。
入場は無料。
学校の勉強で先生と来た学生さんたちをよく見かけます。韓国の人も授業で通うような博物館です。
ここも体験型博物館と展示の融合の割合がちょうどよい博物館です。広さも国立博物館ほどは広すぎずです。(特別展まで見たら大変かも)
ここは特別展もかなり色々やっています。特別展は国内の展示というより外国ものの展示が多いです。
アクセスは地下鉄の光化門駅から。バスでお越しなら博物館前にとまるバス停もあります。
★博物館ツウのおすすめ
すぐ下で紹介する博物館マウルも徒歩で可能で隣です。この博物館内にカフェや休憩スペースもあるのでここで休むこともできます。
敦義門博物館マウル
60~80年代の韓国の街並みを表現した展示と、敦義門(西大門)の紹介をした小さな建物ブースがぎゅっと集まった小さな集落風?の博物館村です。
小さな建物が点々としていて歩き回って見てまわります。(上記写真のように建物それぞれがそれぞれ何かを再現したり展示している建物d巣。)
敦義門の紹介建物では、VR映像で門があった頃の街を空中散歩できるVR体験室がありました。
また60年代から80年代ごろの街並み復元された小さな建物が点々としていて、当時の理髪店、映画館、ゲームセンターなどが用意されています。国は違えど懐かしい雰囲気が感じられるはず。
レトロ流行の今、めちゃくちゃ映える写真が撮れました。(触れてはいけないものもあるのでマナーは守ってね)
★博物館ツウのおすすめ
ここから徒歩6分ほどに「ラーバタウン」というラーバだらけのグッズ屋さん??があります。私が大好きな韓国のお子様向けちょっと汚い系アニメ、芋虫が主人公の「ラーバ」なんですが、外にラーバのモニュメントなどこんな風に色々設置されていて一緒に写真撮っても楽しいです。
国立ハングル博物館
国立中央博物館のすぐ隣です。入場無料。
個人的には若い方や韓国語学習者さんは国立中央博物館よりこっちが楽しいかもと思います。
その名の通りハングルに関する展示です。館内にはハングルを使った装飾や壁紙?などもあってハングル好きはテンション上がります。
建物も清潔で比較的空いているし、広すぎない博物館です。
★博物館ツウのおすすめ
館内の小さな一角にあるミュージアムショップが最高。ハングル好きが買い占めたくなるハングルグッズが色々置いてあります。ハングルデザインのマグカップやハンカチ、ポストカードなんかも色々ありました。上品系のデザインのハングルグッズが多めです。
★博物館ツウのおすすめ2
博物館も公園の中にあるともいえますが、目の前が「龍山家族公園」が芝生で、ピクニックに結構良いです。漢江のようにコンビニが周辺に多くあるわけでもないし、デリバリーは難しいかもですが、その名の通り家族や友達、カップルで昼間にのんびりぼーっとしたい人におすすめ。
韓国銀行貨幣博物館
明洞や南大門近くなので見かけた方も居るかと思います。明洞のウルチロ入口駅側といいますか、南大門近く、明洞と南大門の間くらいに位置する博物館です。入場無料。
ここは歴史に詳しくなくても、単純に面白いです。韓国のみならず世界の貨幣やお金があります。
簡単な経済の説明もあったかと思います。お子様も退屈しないと思います。
たとえば「自然が描かれた貨幣」だったかというコーナーには、植物や鳥の絵が描かれた色々な国の貨幣が展示されていました。
日韓は人物が描かれた紙幣ですが、世界にはいろんなお金があるんだなあと…。
他には古くなったのか処分予定の韓国の紙幣が大量に詰められたアクリルベンチがあちこち置いてあって座れました。
★博物館ツウのおすすめ
中の展示もですし、この建物自体歴史を感じるものですから建物の中の見学も同時に出来ている感じがあって一石二鳥感あります。階段だったり壁からも当時の西洋風の建物のつくりを感じられます。
国立中央博物館
BTSの撮影地になったとか?
とにかく相当広くてすべて見たら1日かかるかもしれません。ここは伝統的なみんながイメージする博物館というか、静かに周って見る感じの博物館です。
1回は行っても良いかと思いますが、広いし体験型博物館というより皆さんイメージされる雰囲気の博物館ですので、仏像に興味があったり、昔の陶器に興味がある方にはおすすめ。
国立古宮博物館
景福宮の隣というか景福宮の中です。スタンプラリーなどの工夫は見られますが、普通の博物館らしい博物館。韓国の時代劇や朝鮮時代に興味がある人におすすめの展示内容です。
ソウル教育博物館
北村(景福宮の右側)を上がっていくと見つかる小さな博物館です。ここまで結構坂を上がっていきますが…
特に子供連れにおすすめ。小さなブリキやプラスチックのおもちゃ、昔の教科書やノートなどが展示されていてレトロを感じる展示。
今の教育との違いを感じながら、通りがかりにさらっと観覧がおすすめの博物館です。
新聞博物館
光化門駅の景福宮側でなくて景福宮から離れる方に少し歩くと着きます。ビルの5・6階だったかと思います。
新聞の漫画に注目した展示や、当時の新聞から見る韓国情勢など。
世界や韓国を震撼させた事件やその日を、当時のその日の新聞記事や新聞の写真で見ていくという切り口が面白いと思います。
入ると世界の新聞がお出迎え。世界の新聞の紙面をこんなにたくさん一気に見ることってほぼ無いので面白かったです。
自分で見出しや新聞の紙面構成を選んで、その場で写真撮影してもらって新聞を作ってもらえる体験コーナーもありました。
戦争記念館
屋外には戦車や戦闘機の展示もあります。晴れた日に行った方が良いです。(私は雨の日に無理やり屋外展示まで見て大変だったので…)
けっこう広いです。入り口前の屋外広場を囲むような世界の国旗は、朝鮮戦争で参戦した国々の国旗です。
また入り口すぐに「戦死者検索データベース」が設置されていたのがこの博物館だった気がします。
韓国の戦争はまだ終わってないんだと感じされられる瞬間です。
個人的には日本とはまた違う外国の戦争のとらえ方を感じた博物館でした。
彼氏や推しのアイドルが入隊中の方なども、なぜ韓国人は軍隊に行かなければならないかを肌で感じられるかと思います。
青瓦台
TVで見たことのある建物に入れるようになりました。外交場として使われた広間から大統領の家まで何でも見られますし、面白いのがヘリコプター用の広い広場だったところが今はピクニック可能な芝生広場になっていること…
こじんまりしたが、よく整えられた庭園もあります。
ところどころ各大統領の記念植樹があって、隠れミッキー探すみたいな面白みがあります。笑 一か所に植えられておらず人によって植えられた場所が様々で、各歴代大統領が「ここに植える!」と自分で決めたのかな、と思うとなんだかほっこり。
庭師の方によって本当にきれいに整えられていて、庭園としても見る価値があるかと思います。
私が行った時にはルンバくらいのサイズの芝生狩りマシーンも稼働していて、観覧客みんななぜかそれに釘付けでした。(なんか可愛かった)
昔は固く閉ざされ、警備で固められ、緊張した雰囲気の青瓦台各場所の出入り口の門。
今は出入り門がぱーぱーに開いているのを見ると(係員はいるものの)、以前の緊張した雰囲気の青瓦台を知っているからこそなんだか不思議な気持ちでした。
現時点では韓国の電話番号を持っている人や持っている人にしてもらって同行する場合は事前予約か、そうでない外国人は当日並んで整理券かが要るかと思うので要チェック。
詳しいアクセスなどは以下の記事をご参考に。
独立運動家たちのそれぞれの記念館
安重根や金九、ユンボンギルなどの各独立運動家の各記念館が色々あります。
個人的にはこの中だと金九記念館が期待を越えて面白かったです。ここはある程度韓国史に興味があるというか基礎知識がある人の方が興味深く観られると思います。
西大門刑務所歴史館
多くの独立運動家と呼ばれる人たちが収容されたことでも有名です。屋外も歩き回るので天気や気候が良い時がおすすめです。
別に日本人だからと石を投げられはしませんが、ざっとでもどんな場所か見てから行くのがいいです。
おわりに
その他にも行ったけれども言及できなかった博物館もあります。
公的な博物館でなくて、私立博物館や記念館も他にもいくつか存在します。
ソウルには他にも様々な博物館があるのですが、今回は観光でも行きやすい中で面白いものをピックアップしました。無料が多いので、気軽に寄り道して観覧してみてくださいね。
以上そんあじでした。
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