こんにちは、そんあじです。
今回は韓国留学に興味をもったお子様をお持ちで、応援したいけど正直不安だなという保護者さま。
そうですよね、ドラマでは見たことはあっても韓国とは実際はどんな国なのか?ましてや留学で長期なんて…と不安な気持ちでつい反対したくなってしまうもの。まずは基本を知ってみましょう。
私は、語学堂超短期留学、延世大語学堂留学、韓国の大学院留学の経験者です。今回の記事のみならず「韓国留学」カテゴリから様々な記事も書いていますので、よろしければご覧ください。
留学を考えているご本人へ。
保護者さまを納得させたいのならもっと詳しく調べて準備をする必要があります。今回は韓国留学の基本の基本を紹介します。以下の記事もご参考に↓
韓国とはどのような国か
広さ:日本の約4分の1くらい。首都のソウル市の50㎞圏に韓国の総人口の49%が集まっています。
第2の都市は釜山ですが、日本のように地方に人が分かれておらず、よりよいサービスや施設、教育水準を目指して韓国人のほとんどがソウル市とソウル圏内を目指すという国です。
言語:韓国語。日本よりは多少の英語が通じます。
観光地、若者、植民地時代の人は日常会話くらいの日本語が話せる人もいる。
気温:雨が日本より少ない。
日本の東北や北海道のように雪は多くはないが、冬にはー15度などの日がある。冬は最高気温がマイナス気温であるのが当たり前。冬が長く、春や秋が短い。
かといって夏は日本並みに暑く、熱中症の危険を感じる気温です。
韓国留学とは
韓国留学に限らず、留学には主に2種類あります。
①語学堂、語学学校(韓国語を勉強するための留学=語学留学)
②大学、大学院などへの入学or交換留学(韓国語で何か専門分野を勉強する留学)
①の語学留学から説明します。
語学留学は「韓国語を勉強するための留学」です。
語学留学先の一つとして人気なのが、韓国の私立大が大学の敷地内で運営している「語学堂」というものがあります。
これは私立大の敷地内にあるだけで、大学自体とはあまり関係はありません。
語学堂は現地の大学生は通う場所ではないために、通常は現地の大学生や大学の先生と交流する機会はほぼありません。大学図書館などの大学内施設が使える、語学堂によっては大学の学生との交流をうりにするところもあります。
通っているのは韓国語を勉強したい外国人たち。入学のための試験や面接、成績基準はなく、年齢等の条件を満たすなら誰でも入学できます。韓国語力0でも問題なしです。
入学時のレベルテストで入る級が決まり、テストや出席に問題なければ3ヶ月で一級が修了できる仕組み。
何級までやるかは、目標や予算と相談次第で自由です。1級から6級まであり、7級(韓国大学入学準備コース)がある語学堂もあります。
基本的に平日9時〜13時まで。(午後開講コースもあります)それ以降の時間や週末は自由です。
延世大学語学堂に通っていた体験談は以下の記事もご参考に↓
夏休みの一週間コースなどの特別なコースを除き、特に学校から提供される週末アクティビティなどは特にありません。
超短期留学の体験談は以下の記事もご参考に↓
語学留学先として、もう一つは語学学校。主に民間が運営しています。
日本でもビルの一室に日本語学校が入っていたり、大手語学塾(例えばNOVAなど)が「日本語コース」などを開設しているのと同じです。
語学堂は基本的に3ヶ月が最短ですが、それより短い期間や、入学時期、より自分に合わせたコマ数なども、語学堂より融通が利くようです。
語学留学でよく出る質問に答えました↓
②二つ目は大学等への正規留学or交換留学。
「韓国語を使って何かを学ぶ留学」です。
まずは交換留学or編入についてです。保護者様世代がイメージされる留学がこれかと思います。
日本の自分の大学が提携している大学に半年〜1年ほど留学できます。提携校なので、どの学校でも選べるわけではありませんので、そこが自分の行きたい大学とは限りません。
交換留学は韓国の大学での授業単位が、日本の自分の大学に戻った時の単位として使える場合も多く、また大学の国際交流課が運営・担当してくれるために、困ったことは相談など出来そうです。
ただ韓国語の勉強をしに行くのではないため、提携校に留学するには、大学や国際交流課が定めた語学レベルは必要とされ、大学内選考もあるはずです。詳しくはご自分の学校にお問合せください。
次が韓国の大学や大学院に直接入学すること。
最近急激に増えている留学です。
入試としての面接や書類選考があります。ご自分で入学したい学校の応募要項をサイトで探して準備するために今まで紹介した留学の中で、入学前から最も高い韓国語能力が必要です。
入試時は外国人枠or在外同胞枠として入ります。ですが入学した後は、韓国人の学生と同じ授業、テスト、評価基準を受けることになります。最も覚悟が必要な留学といえるでしょう。
経験者として語りますが、韓国の大学に入学を検討している方は、最低でも1か月以上は韓国に住んで決めるのを強くおすすめします。旅行とは全く違います。
外国人として外国に住みながら、母国語で勉強する同期と同じテストや課題を、自分は外国語で勉強するのでストレスも苦労も違います。大学ならその生活が4年間続くわけです。
可能なら語学堂に行くなどでぜひ3ヶ月程度は住んでみてください。何度も韓国旅行に行っていて、韓国文化も好きで韓国語ができても、いざ住んでみたら数ヶ月で自分には合わない、無理だと気付く方はいるはずです。
大学選びは大事です。4年間耐えうるかを実際数か月滞在して判断すること+韓国の大学の良さがあるように日本の大学も日本の大学の良さがあります。
大学か大学院に直接留学するのは、憧れだけでなくよく考えて挑戦してみてください。
日本の大学を選ぶ時と同じように、何学科にするか、どこの大学にするかもよく考えて応募しましょう。
正規留学についてよく聞かれる質問は以下の記事もご参考に↓
留学の準備は?
交換留学であれば、自分の大学の国際交流課に相談しましょう。
語学堂や語学学校への申し込み、韓国の大学に入学したい場合は自分で手続きを行います。
サイトを見て準備をすればいいだけですが、不安な方は留学エージェントの利用も検討されてはいかがでしょうか。
留学エージェントの利用には手数料等はもちろんかかりますが、留学のプロの方たちに手続きをしてもらうので手続きに失敗するという心配が減ります。また忙しくて一人で準備ができない、お金で時間を買いたいという方にもおすすめです。
オプション次第では空港へのお迎え、布団や生活用品の貸し出しなども行っているエージェントもあります。
様々なエージェントがありますが、現地にスタッフのいる会社であれば困ったときの問い合わせ先となります。
語学堂入学時に利用したエージェント体験談は以下の記事もご参考に↓
住む場所
選択肢としては、寮、下宿、コシテル(コシウォン)、ワンルーム、オフィステルがあります。
寮はそこの学生しか住んでいない、門番さんがいて安心ですが、プライベートがない、住める期間が決まっている場合があります。
下宿は減っているようですが、大学街に少しあります。一軒家の一つの部屋を借り、ご飯などの提供付きです。トイレ共用などプライベートがない、立地が良くない場合があります。
コシテルはトイレシャワーも部屋にあり、一人の空間でプライベートがあります。狭いのがネックです。
ワンルームは1年以上(少なくとも半年)でないと契約してくれない場合が多いです。保証金(借りるために何十万円かを大家さんにデポジット金として払う)がネックです。家賃と別途で光熱費、管理費がかかる点も注意しましょう。
オフィステルは、ワンルームより良いマンション系の部屋と考えればいいです。保証金が100万円程度かかる、短期契約が出来ない場合が多いです。
以下の記事もご参考に↓
連絡の取り方
Wi-Fi下や、スマホのデータがあれば、韓国にいるお子様とは、メール、LINEなど特別な手続きや国際料金の発生はなく、国内と同じようにやり取りできます。
LINE通話、LINEビデオ通話も可能。LINE通話、LINEビデオ通話なら国際通話料はかかりません。(スマホのデータ料金、ご自宅のWi-Fi料金はかかります)国内にいるのと同じようにかければOK。
ただしご自分の090、080の番号や固定電話から、韓国の番号(010など)にかける場合は国際通話料が掛かります。
電話の掛け方はコネストさんの記事を引用します。
お子様の留学滞在地の住所と連絡先、学校の連絡先、できればよくお子様と行動を共にしているご友人や恋人などの連絡先が把握できるいいです。
仕送りは?
海外送金についてです。
手数料が高いですが、各日本の銀行などから、お子様の韓国の銀行口座に送金できます。
最近はインターネットでの送金ができるサイトもあるようです。銀行送金より手数料が安いですが安全性について気を付けなければなりません。
どうしても足りない場合には手数料がかかりますが日本のクレジットカードやデビットカードも使えます。
留学先の学校の夏休みやお正月などは日本に帰国される方も多いと思いますので、日本に帰国した際に必要なお金を持っていくというのが一番安全でおすすめです。
仕送り荷物は郵便局から送れます。船便、EMSなどの航空便などあります。船便なら1ヶ月〜数ヶ月かかります。
EMSなら送料は高いですが追跡番号もあり、韓国まで数日で到着します。
送り状は手書きは使用できず、日本郵政のサイトでネット上で作らなければなりません。
出発前に滞在先住所が分かっている場合は、お子様に郵便局のマイページを作ってもらい、送り先住所を登録しておいてもらうと楽かもしれません。
仕送り先の住所や連絡先、内容物や重さを英語で入力します。
重さや箱の大きさで送料が変わります。
どちらにしろ海外まで運ばれるのでペラペラの段ボール箱でなく、破損に備えて丈夫な箱(郵便局で購入も出来る)で送るのがおすすめです。
内容物は危険物、そして肉製品などが禁止です。特にジャーキーなどの肉系のお菓子や、レトルト食品(牛丼の素など)などは入れがちですが、禁止なので検疫で没収されて破棄されます。
返金もなく捨てられるだけですし、各国の安全を守るためにも禁止物は入れないようにしましょう。詳しくは各自、郵便局サイトや郵便局にお問い合わせください。
進路は?
語学留学と交換留学については憧れや、やってみたい!という気持ちだけで挑戦しても構わないと個人的には思います。
正直、それだけで進路が大きく変わるとか、就活においてかなりの加点になるとか、これだけで韓国関係の仕事につけるという可能性は低いからです。逆にいえば日本に戻ってもすぐ馴染める、進路修正がしやすいという意味です。
一方、韓国の大学に正規に入学する際は注意が必要です。
韓国の大学にいる場合は日本の新卒就活は結構大変だと思っておきましょう。
韓国の大学と日本の大学の開講時期や新学期の時期がずれていますので、韓国の大学にいながら日本での新卒就活はスケジュール的にも大変だと予想されます。
しかも日本の就活は現地の説明会や、現地に面接に行かないとならないことも多々あります。
逆に言えば韓国で就職するなら、韓国の大学の方が有利な場合があります。
韓国は学歴や学校のネームバリュー、学校の連帯感というのは日本と別物です。
韓国企業からしても、大学時代の4年も韓国に住んでいて韓国に慣れている、韓国語力がある程度保証されている人を採用したいと思う場合もあります。
しかし日本の大学卒でも、特に韓国でも名の知られる日本の大学や偏差値の高い大学、特別な資格がある、日本での仕事経験が即戦力として認められる場合は韓国就職は可能です。
予算は?
東京一人暮らしよりは少し安く済むかな?くらいだと思います。
学費も結構高いのもありますし、物価は日本より高いですね…。
大学であれば奨学金を検討したり、語学堂も上位何位以内なら奨学金が出たりするところもあります。
ソウル以外のかなり地方の都市の留学だと学費が安かったり、何より家賃がソウルより相当安く済むかと思いますので差が出ます。
以下の記事もご参考に↓
反日なの?治安は?
日本人だからという理由で直接嫌な思いをすることはほとんどありませんでした。
NOJAPANのポスターが貼ってあるのを目にする機会などはありましたが、直接怒鳴られたり危害を加えられることは無かったです。多くの日本人留学生が韓国にいることからもそう心配はないと思います。
ただ韓国で勉強するとなるとその過程で、歴史や竹島について議論する機会などもありそこで反論を聞いて傷つくことなどもあるかもしれません。
個人的には韓国に限らず外国人と話せば意見が一致しないのが当たり前なのでそれを体験する意味では留学の一つの学びであると考えます。
治安は日本と大きく変わらないと感じます。
一人暮らしになるので、日本でも気を付けることを韓国でも気を付けていれば大きな問題はないかと思います。
知らない人について行ったり、判断できないほど飲酒をしたりしない、家賃を節約しすぎて危ない場所に住むことがないように気を付けるなどは日本も同じことです。
治安よりも韓国では交通事故に気を付けましょう。道も悪いところもまだ多く、歩行者優先原則は守られていません。
保護者様が出来ること
出来るなら韓国の留学予定先の学校や街を旅行がてらぜひ見に行ってみてください。百聞は一見にしかずです。
最近はYouTubeで、学校名で検索したり、「韓国vlog」 と検索すると韓国の風景や学校の様子を映した動画もみられます。
迷っているのであれば期限や目標、学費の支援などをお子様と話し合い、数週間の短期留学をお試し体験として勧めてみるのも良いかもしれません。
語学堂にも、子育てがひと段落した世代の方なども勉強に来ていました。保護者の方も一緒に挑戦してみるのもありかもしれません。
おわりに
心配もあるかと思いますが、韓国までは飛行機で2時間程度の距離。そうはいってもコロナなどの非常事態だと飛行機もなくなりました。国内の離れた場所に住むのと、国を隔ててしまうのは違うなあと感じたものです。でもコロナ期の日本に帰りたくても帰れない韓国生活は辛かったですが、今振り返れば良い経験だったと感じています。
時差もほぼ無いので通話などもいつも通りできます。個人的には可愛い子には旅をさせよ!で経験も大事かと思います。
留学系記事以外にも韓国関係の記事を書いております。ぜひ他の記事もご覧になってください。
そんあじ日記 – My Life in Japan and Korea! (sonnaji.com)
皆さんがよい選択が出来ますように!以上、そんあじでした。
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