こんにちは、そんあじです。この度SCA2級のバリスタ資格を韓国で取得しました。
今回は私のように韓国でバリスタ資格を取りたい方、趣味でコーヒーについて学びたい方のために記録を残したいと思います。
◎SCAって?
SCAはSpecialty Coffee Associationという非営利の会員制組織のことです。非営利とはいえど、世界中の生産者からバリスタまで、数千人のコーヒー専門家が参加し、グローバル コーヒーコミュニティ育成、公平、かつ持続可能な活動にするための支援活動を行っています。
詳しくはSCAのサイトをご覧ください。
◎色々なバリスタ資格
バリスタになるために必須の資格はありません。ですが、バリスタ資格があることが好まれるようです。
バリスタの資格は様々あり、日本では日本バリスタ協会の資格、日本スペシャルティコーヒー協会の資格などがあります。
韓国では韓国コーヒー協会による資格もあります。
私の場合は韓国で働くつもりはなく日本に帰るつもりなので、韓国コーヒー協会のバリスタ資格ではなく、国際的に認定されるSCAのバリスタ資格を取得することにしました。
◎バリスタ塾
バリスタ資格を取るには筆記試験もありますがコーヒーを作れなくてはなりません。
なのでコーヒーを作る実技練習が出来るコーヒー塾を探します。
韓国語で「커피학원」と検索すると、お近くの塾を探すことが出来ます。
コーヒー塾はバリスタ資格コース以外にも、ラテアートクラスやカフェ創業クラスなどのコースも開催しています。
コーヒー塾を全面に看板に出していなくても大手の料理教室でバリスタ資格コースを実施している所も多くあります。こちらの記事で紹介しているお料理教室でもバリスタ資格コースがあります。
こちらの料理教室のバリスタコースは1人1台エスプレッソマシンが使えること、そして授業の予約やサポートをしてくれるチューターがいることがウリなようです。(説明だけ聞きに行きました)
私は結局、江南にある「アイアムバリスタコーヒー学院」に通うことにしました。
ここは、実技テストがこの塾のいつも練習している教室で受けられ、授業の担当の先生が試験官でした。
さらにここは、週3回班と週2回班があって好きな方を選べます。週3回通えば20日前後で修了することができます。
◎費用
こちらが私が通ったコーヒー塾の値段です。
気になる授業料は 9回、27時間で 250000ウォンでした。
ただし!!SCAは受験料がなんと250000ウォン…
受講料のみの価格表示なのか、受験料も含まれた価格なのか確認してから申し込むとよいです。
何か所かの塾を比較してみましたが、受験料と受講料合わせて考えると50万ウォン前後(5万円くらい)が相場なようです。
また、エプロンとふきん6枚、リネンの布のセットが必要です。塾で販売しているケースが多いです。実技試験でも使うので買うか揃えるかしないといけません。
さらに試験が近づくと授業以外で1人で練習しに行きたくなることもあります。その際に使う豆や牛乳の材料費がかかることもあります。これが受講料に含まれているのかも要確認です。
私は試験2日前に1回だけ行って豆何グラムか、牛乳2本、2時間程度で1000円くらい払いました。
◎どんな人が資格を取りにくる?
私のように趣味で資格を取りに来る人の他に、クラスメイトはカフェで就職したい高校生や大学生、カフェで既に働いていてスキルアップしたい人などでした。性別、年齢層も思ったより多様でおじさまやおばさま、お兄さんなども居ました。
こちらは先生がおもてなしで出してくれたカプチーノです。このラテアート模様は2級では習えません。(2級取得者のみ、1個上のレベルの1級に申請可能。)
◎教わる内容
授業の1回目~3回目は、おもてなしのカプチーノを頂きながらパワーポイントを見て基本的なコーヒーの知識を学びます。コーヒーの名前の由来から栽培方法、コーヒーの加工過程など学びます。
基本的な知識を学び終わったら、基本である「エスプレッソの抽出」をエスプレッソマシーンを使って実践します。
まず豆を粉にする、それを押して平らにしてマシーンにセットする、ボタンを押して正しい時間で正しい量が抽出されるように調整する…などやることがたくさんあります。
例えばエスプレッソがあまりにも速く抽出されてしまうと、水っぽくて薄いエスプレッソになってしまいます。その時には、粉を押し固める力が弱かった、粉を押し固めた際に平らではなく偏りがあった、そもそも粉を大きく挽きすぎたなど様々な原因が考えられますので自分の失敗は何なのか考えて正しい時間で正しい量抽出できるように練習します。
他にも豆の挽く大きさが抽出に影響を与えるので、あまりにも速く抽出されてしまう場合、遅く抽出されてしまう場合に対処できるように豆を挽く大きさを調整する練習もします。
そして次は「カプチーノ作り」です。カプチーノはエスプレッソと牛乳を混ぜたメニューです。これにはいくつかのステップを乗り越えないといけません。
①牛乳を適温まで、スチーマーを使って泡立てながら温める
➁温めた牛乳を注いで、ハート模様のラテアートを作る
①ですが、簡単に見えて難しいです。手のひらで感じる感覚だけで決められた温度まで温めます。
温度計を使って自分の手のひらにどの熱さが牛乳の適温なのかを覚えさせます。温めてすぐに温度計をさして自分の感覚があっているのか答え合わせしての繰り返しです。
それが出来たら泡をつくる練習をします。スチーム棒の差し具合や泡立て時間で牛乳の状態が大きく変わります。変に泡立てすぎて、泡立てた生クリームのような、ぼてっとした牛乳になってしまうと写真のように汚いカプチーノになってしまいます。
➁のハート模様を作るもすごく難しかったです。先生が手を取って注ぐ動作を教えてくれるのですが先生が手を添えると綺麗に出来るのに、私1人でやると上の写真のようになってしまいました…。
もちろんうまく出来ないのは牛乳の泡立ての質が良くないからでもあります。
◎その他学んだ内容
豆の挽き方の大きさの差による味の違いや、抽出時間の差による味の違いも飲んでみながら勉強します。挽き器のめもりを数めもりずらすだけで、抽出時間が十秒違うだけで味が異なります。
他にも抽出などする前のマシーンの点検や準備の仕方も実践します。
またコーヒーの香りの勉強もします。このようなサンプルの香りを嗅ぎながら試飲したコーヒーの味と香りを言葉で表現できるようにします。
◎SCA試験の内容
実技と筆記(オンライン)試験の両方合格が必要です。
実技に合格したら筆記試験に挑戦できます。
実技は授業で習った実技全てでした。
筆記試験は問題をSCAサイトにログインして各自でオンラインで回答
合格したら合格証はサイトからダウンロード出来るようです。
先生が言っていましたがSCAはスキルアップが目的のテストです。先生が実技テスト直後に、どこが良かったか悪かったかの丁寧なフィードバックをくれるので今もカフェで活躍されている方がより良いパフォーマンスのためにアドバイスをもらうつもりで受験してみるのもとても良いと思います。
全くの趣味で始めた初心者の私も、さっきのぼてぼてカプチーノからこの程度まで上達しました。
◎まとめ
・SCAは世界の色々な国で実施されているので国際的に使える
・韓国で受講したので授業は韓国語。聞きなれないコーヒー用語が多く登場するので韓国語力と質問する度胸は必要かも
・個人的に授業とは別の時間に練習する際にかかる牛乳や豆の材料費、受講料に受験料が含まれているのかなど細かい費用も確認。
記事を書いた時の情報ですので予告なしに変更と場合がある点をご了承ください。最新情報は各自お確かめください。
以上そんあじでした。
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